囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
3.

幽霊騒動?

カタカタカタ…

荻野君が撮った写真を、原稿に組み込みながら、初夏の特集記事を仕上げていく。

朝からいろんな雑用があり、片付けていたら、記事の編集作業に取り掛かったのは、午後3時を回ってからだった。


カタカタ…ポチッ、ポチッ…


ん?目が霞む。休憩しよう。

ポチッと、上書き保存する。


時刻は午後9時過ぎ

編集部に残ってるのは、誰もいない。

シーンとした廊下を進み、休憩室で紅茶を淹れる。

「今日はアッサムにしよう」

Harrodsのティバックを手に取る。山陽出版って、従業員の心を掴んでるよなあ…

休憩室で、美味しい紅茶が飲めるって、幸せだ。


コト…

よし!もうひと頑張りしよう。


空になった紙コップをゴミ箱に捨て、また編集部に向かって歩き出した。







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