囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
耳元で囁くように言われ、顔を上げると、空を真っ赤に染めながら沈んでいく夕日が見えた。

「きれ…い。凄い…」

ゆっくり、ゆっくりと、夕日が海の中へ沈んでいく。

真っ赤な中心が、海の中に消えても、しばらく空が明るい。


やがて、空を染めていた赤がスゥーと消え、辺りが薄暗くなり始める。

風が冷たい…

荻野君に抱きしめられたまま、その温もりに身体が、心がとろけそう。


「青山さんに見せたいものーその3は、この由比ヶ浜の夕日です」


頭上から、囁くように荻野君が静かに告げる。


「荻野君、ありがとう。すごく素敵で、感動したよ」


ギュッと、荻野君の腕をジャケットの上から握った。



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