今すぐぎゅっと、だきしめて。
一人で帰れるって言ったけど、大樹と奈々子があたしを家まで送ってくれた。
「ユイ、ほんとに大丈夫?」
「うん。 心配かけてごめんね」
「でも、ちょっとでも気分悪くなったら病院行けよ」
二人とも何度も振り返りながら、手を振ってくれた。
ありがとう……奈々子、大樹。
でも…どうしよう……
ほんとはあたし、今にも倒れちゃいそうなんだ。
少しでも気緩めたら力が抜けちゃう。
一体どうしちゃったのかな・・・あたしの体。
フラフラになりながら、なんとか自分の部屋にたどり着いた。
――バフッ
着替えもそこそこに、あたしはベッドに倒れこんだ。
「…ふぃー…疲れたぁ」
一気に脱力感に襲われる。
重い……
何もかも。
身体も、瞼も。