強引上司と過保護な社内恋愛!?
個室は掘りごたつになっているので、正座が苦手な外国人でもリラックスして座ることが出来そうだ。

大きく設えた窓からは丸い敷石が配された緑の庭を望むことが出来る。

和紙で作られた球形の間接照明が柔らかな光を放ちよい雰囲気だ。

私と桧山さんが並んで座り、その向かいに大使とイケメンのニコラスが座った。

「この店いいね。すごくリラックスする」

ニコラスは大使ほど日本語がお上手ではないらしく話し方がフランクだ。

其れでも充分会話が出来るからいいのだけど。

驚くべきは、桧山さんの豹変っぷり。

「こちらがお酒のリストになります」

言葉は丁寧だけど、あまり難しい言い回しを使わないよう言葉を選んでいるのが解る。

「ここのお店、酒が沢山あるね」

「最近大使が日本酒をよく飲まれると聞きましたので」

桧山さんの答えにニコラスは満足そうに大きく頷く。

「リコメンドは?」

「獺祭のにごり酒スパークリングなどはいかがでしょう。シャンパンのようにアペリティフ(食前酒)に良いと思います。それに獺祭は今日本でポピュラーな銘柄なんですよ」

私はニッコリ笑顔で提案してみる。

実は自分が飲んでみたいだけなんだけど。

「スパークリングの日本酒は飲んだことないです!」

ニコラスが目を輝かせながら食いついてきたので早速オーダーしてみた。
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