強引上司と過保護な社内恋愛!?
「なんかぐったりしてるけど大丈夫か?」

桧山さんは私の顔を覗き込み、心配そうに眉根を寄せる。

綺麗な顔が間近に迫る。

緊張と混乱と興奮が入交って、車が揺れる度に胸がムカムカしてきた。

これは、危険な予感。

「…なんか吐きそう」

「頑張れ!あと少しで春日町駅だぞ」

頑張ってもどうにもならないことも、ある。

「運転手さん!停めて!降ります!」

声を張って言うと、タクシーはブレーキ音をあげて急停車する。

鞄を掴んで自らドアを開けると外へ飛び出した。

辺りを見渡すと既に見覚えのある春日町商店街の近くだった。

そのまま最寄りのコンビニまでダッシュする。

後ろで桧山さんが何か叫んでいたけど全く耳には入らなかった。
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