強引上司と過保護な社内恋愛!?
「美人じゃないか!うちのヤツらも喜ぶな!」

大隈部長はガッハッハと豪快に笑った。

流石園長…。迫力満点だ。

「桧山(ひやま)には挨拶したのか?」

「まだです。なんか離席中だったので」

加奈ちゃんが代わりに答える。

「ナンパでもしてんのか?」

「そうかもしれませんねえ」

大隈部長は再びガハハっと大口を開けて笑う。

「桧山に変な事されたら言えよー?直ぐにお仕置きしてやるからな!」

「あ、はい」私は引き攣った笑みを浮かべる。

桧山さん…って誰だろう。さっきからその名前をよく耳にするけど。

心に疑問を残しつつも質問する余裕もなく、グループの偉い人や、仕事で関わるであろう他部署のメンバーに挨拶して回る。

その度に加奈ちゃんは「ミスパーフェクト」を誇らしげに連呼するもんだから、口を塞いでやりたくなった。

グッタリして営業本部に戻ると営業事務を担当している女性職員を紹介された。

「徳永美樹(とくなが みき)です。よろしくねぇ、ミスパーフェクト」

年の頃はアラフォーと言ったところだろうか。

背の高い華奢な身体にフンワリとパーマがかかったボブヘアが良く似合う優しそうな人だった。

左手の薬指にはシルバーのリングがキラリと光っているところを見るとどうやら結婚しているらしい。
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