強引上司と過保護な社内恋愛!?
「また備品を凹ませて!鍵が閉まらなくなったらどうすんですか?!器物損壊で管財部に文句言われんのはこっちなんですからね!」

なんだ…そっちかい。

しかしながら、加奈ちゃんは怯むどころか鬼軍曹のような顔だ。

「ご、ごめん」

その迫力に押されて、桧山と呼ばれた男性は口籠る。

これ幸いと怒鳴られていた伊藤さんはそそくさと鞄に荷物を詰め込む。

「では、外出行ってきまーす…」

そして逃げるようにコソコソ去って行った。

「おい!ちょっと待て…」

と言いかけたが「待ってください!」と加奈ちゃんに呼び止められる。

「ああ?!」思いっきり顔を顰めて睨みつけるが加奈ちゃんはどこ吹く風。

「こちら、桧山暁(ひやま あつき)さんです!」

鬼軍曹とは一転、加奈ちゃんは笑顔で紹介してくれる。

私は簡単な自己紹介をすると「どうぞよろしくお願いします」モゴモゴと口籠り頭を下げる。

桧山と呼ばれる凶暴な男はまるで品定めでもするかのように、不躾にジロジロと私を眺めている。

「美人だけど痩せすぎ。全然胸ないじゃん」

そして一言。

「は?」

いきなりのセクシャルハラスメントに、私は度肝を抜かれ目を白黒させる。
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