強引上司と過保護な社内恋愛!?
「痩せてる時はジャニーズだったらしいんで」

今やその片鱗すら残ってないけど。

流石に巨漢に彼女がいた事にはショックを隠しきれないようだ。

私も初めて聞いた時は正直荒れた。

桧山さんはため息を吐き額を抑える。

「しかも来るんだったらメールくらいしろよ」

「すいません…」

桧山さんはやっぱり怒ってらっしゃるようだ。

そりゃそうだよね。

不意打ち同然で突然押しかけられたんだもん。

「こんな変な格好してるとこ人に見られたくないだろ。着替えようとしたら執拗に騒ぎたててくるし」

あ、だから一回ドアを閉めたのか。

てっきり入室拒否されたのかと思って焦ってしまった。

私は誤魔化すようにてへっと笑う。

「でも私の家着に比べたら全然お洒落だと思います」

桧山さんはパーカーにとスウェットというラフな格好だけど、細身のシルエットでどことなく今風だ。

私の着古したロングTシャツとダルダルのスウェットとは同じ部屋着でも雲泥の差。

「あー…あれは確かに酷かったなぁ」

桧山さんは遠い目で言うと、苦しそうに息を吐いた。

急に押し掛けられて機嫌が悪いのかと思ったけど、本当に体調が悪いようだ。
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