強引上司と過保護な社内恋愛!?
「コネなんて使わなくたって桧山さんはいつでも営業成績はトップですから」

何故か私がドヤ顔で言い返す。

「俺の弟なら当然だな」

やっぱり、兄さんブタは人格にちょっと問題がありそうだ。

「肇、余計な事喋り過ぎ。もう帰れば?」

桧山さんは鼻の頭に皺を寄せる。

「どうやら、俺が看病しなくても大丈夫そうだしな」

肇さんはクスリと微笑み、色っぽい流し目で私にチラッと視線を向ける。

思わずドキっとしてしまった。

「肇がいたらイチャイチャ出来ないだろ」

桧山さんはするりとウエストに手を掛けて来た。

「いなくてもしません」

私は即座に否定し、腰に回された手をはらう。

「田母神さん、元気な子を産んでください。出来れば男子」

天才ブタは一体なんの話をしているんだ。

「産みませんから」

此方も間髪入れずにお断りする。

肇さんは席を立ちコートを羽織った。

「来月、父親のバースデーに食事会があるから出席しろよ。お前がいないと機嫌が悪くなる」

はいはい、と言って、桧山さんはぐるりと目を回しため息を吐く。

「では田母神さん、またお会い出来るのを楽しみにしています」

肇さんは涼しげな目元を和らげる。

笑った顔もやっぱり桧山さんにそっくり。


天才ブタはディープインパクトを残し帰って行った。
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