強引上司と過保護な社内恋愛!?
「ええ?」

私は思いっきり眉根を寄せ嫌そうな顔をする。

「なんだぁ、泉。そんな俺と早く二人っきりになりたいのか?」

桧山さんはデレっと頬を緩める。

「いや…そうゆう訳じゃないんだけど」

観光するのが嫌だ。

車酔いをするので、あの車には二度と乗りたくない。

桧山さんは椅子のキャスターを転がしながら近づいてくる。

「すぐに会いにいくから、待ってて」

そして愛おしそうに私を見つめながら右手で私の頬を撫でる。

完全に勘違いしているようだ。

「観光はいいです。疲れたからホテルで寝てます」

シャワーも浴びたいし。

「それなら旅の疲れを癒しにスパでも行ってくるといい。よく眠れるよ」

「それはいいですね!」

バリは『癒しの島』と呼ばれるほどスパが充実しているとガイドブックにも載っていた。

桧山さんの気の利いた提案に目を輝かせて食いつく。

私の反応に、桧山さんは気を良くしたようでニッコリ微笑んだ。
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