強引上司と過保護な社内恋愛!?
「本っ当あんたはガキなんだから!いい加減にしなさい!」

松井課長も怒っている。

一体何をさせるつもりなんだろう。

不安になり三人の顔を交互に伺う。

そこへ日本酒の温燗5合がタイミング良く運ばれて来た。

「それでは恒例行事をはじめまーす!」

桧山さんは温燗を載っけたトレイを店員さんから受け取ると、上座へ移動しながら意気揚々に大声を張り上げる。

「おお!やんのか?!」

おっさんたちがウキウキしだして会場が俄かに活気付いてくる。

「今回はなんとミスパーフェクトも参戦しまあす!」

桧山さんの一言で会場から歓声が上がった。

私が不安気に眉を顰めると「大丈夫だよ。田母神さんの分は俺が飲むから」と言って、五十嵐さんが私の肩をポンと叩く。

「ささ、10月1日に着任されました五十嵐さん、そしてミスパーフェクト、此方へどーぞ!」

桧山さんがデッカい声で呼びつけた。

五十嵐さんの後について恐る恐る上座へと移動する。

途中、不安そうに表情を曇らせる加奈ちゃんと目が合った。
< 31 / 360 >

この作品をシェア

pagetop