強引上司と過保護な社内恋愛!?
「ここよ!タノカメさん!」

ベベックの知り合いが経営するスパはお洒落で清潔。

ロビーは一面ガラス張りになっており、中庭には噴水なんかが流れている。

まともそう…いや、寧ろプチホテルのような佇まいはとても素敵だ。

ボディースクラブにトリートメント、アロマテラピーマッサージを施して、最後は花びらが一面に浮かんだフラワーバスで締めくくる。

180分のスペシャルコースを堪能してツルスベになった私は大満足でスパを後にした。

「どうだったースパは?」

「おかげさまでスベスベになったよ。5歳くらい若返ったかも」

私はフフっとご機嫌な笑みを浮かべる。

「それはヒヤマも喜ぶねー!」

ベベックに冷やかされて私はハッとする。

今回の旅―――もはや視察のことなどスッカリ忘れている―――の超重要ミッションを思い出した。

…そうだ。

今晩私はヒヤマと一夜を共に過ごすのだ。

夜20時に私のホテルで落ちあって、ディナ―を一緒に食べることになっている。

その後はどうなるのかな…

私がとった部屋は安宿のシングルルームだ。

せめてツイン、もしくはダブルをとるべきたっだ!

二人のアニバーサリーを飾るべく記念の日にまたキツキツのベッドで眠ることになるのだろうか。

これは…痛恨のミス…!

私は頭を抱える。
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