強引上司と過保護な社内恋愛!?
宴も酣になると、おじ様達もすっかり酔いどれている。

下手にお酌をして回るとセクハラを受けると言うことだったので、加奈ちゃんと美樹さんと三人で隅っこに固まって座りガールズトークに花を咲かせる。

「泉さんってメッチャクチャお酒飲めるんですね」

隣に座る加奈ちゃんがマジマジと言う。

「ほんの嗜む程度よ」

ビールの大ジョッキを持ち上げてグイッと一口飲んだ。

「またまたご謙遜を。桧山さんを返討ちにしちゃって」

反対側に座った美樹さんが、私達の背後にチラリと視線を向ける。

私達の影に隠れるようにして、桧山さんがコッソリと畳の上に横たわっている。

一気飲み大会の後も、おじさま方にしこたま飲まされて、早々にダウンしてしまったらしい。

座布団の上に丸く蹲るその寝顔は天使のように愛らしい。

口を開かなければ、だけど…。

「可愛い寝顔ですよね」

私の胸の内を見透かしたように加奈ちゃんはボソリと呟く。

「桧山くんって素行は悪いけど個人の営業成績が2期連続でトップなんだよぉ」

「え?!そうなんですか?!」

美樹さんの言っている事が信じられず、思わず聞き返してしまった。

…この人に営業職が務まること自体驚きなのに、更にトップだなんてアンビリーバボー。
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