強引上司と過保護な社内恋愛!?
「次!支店統括第四部!」

「はいっ!」

徐々に営業本部の発表の順番が近づいて来た。

恐る恐る辺りを見渡すと、離れたはす向かいに桧山さんの同期である五十嵐さんの姿を発見する。

ああ…やっぱり素敵…優しそうだし。

動物園の中にいると一段と輝いて見える。

向こうも私に気が付いたようで目が合うと心配そうに眉根を寄せて、コックリ頷いた。

五十嵐さんは三課所属だけど、何かあればフォローしてくれるかも…なぁんて甘い期待が胸に宿る。

「次!営業本部第一課!」

「は、はい!」

心臓が飛び出しそうなほど大きく脈打った。

私が立ち上がった瞬間、一斉に視線が集まる。

前に座る大隈園長は興味深そうにニヤッと笑った。

「営業本部第一課の進捗状況を説明します!」

私は腹から声を振り絞る。

「おい!営業一課はどうなってんだよ!担当者はどうした?!お使い寄越してどーゆーつもりだ!」

デッカい声で、支店統括部の禿げたおっさんが野次ってきた。

小柄だが凶暴そうな風貌が子泣きジジイを彷彿させる。

何で私がここにいるのかこっちが聞きたいぐらいだっつーの!!

…などとは言えない代わりに、至極冷ややかな視線で一瞥する。
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