強引上司と過保護な社内恋愛!?
「女性受けしそうなお店ですよね」

私は辺りを見渡しながら言う。

桧山さんはこうゆうお店に女性と一緒に来ているのだろうか…などと邪推してしまう。

「姉がいて、時々ディナーに付き合わされるんだ」

桧山さんは苦笑いを浮かべる。

「お姉さんがいるんですね。それも意外です」

なんて言いながらも、心のどこかでホッとしている私がいる。

…何でだ?

桧山さんが誰と何処に行ったって私うには関係ない事なのに。

「桧山さんはお姉さんと二人姉弟ですか?」

自分の言い知れぬ感情に戸惑い、誤魔化すように質問する。

「いや、姉との間に兄もいるから三兄弟だな」

末っ子ってところはなんか妙に納得。

ちなみにお会計はいつもお姉さんが払ってくれるそうだ。

総合職で結構なおっさんの桧山さんが奢ってもらってるなんて、桧山姉はきっと高給取りのキャリアウーマンか有閑マダムに違いない。

「二人で食事に行くなんて仲が良くて羨ましいです。私は一人っ子なので」

「俺は一人っ子のが羨ましいけどな。何かと比べられなくて済むし」

桧山さんは窓の外に目を向けながら自嘲気味に笑う。
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