ねぇ、松風くん。


「ほら、呼んでみ。」

そう言う俺の声にも、首を振って嫌だと言う。


「2人共、ラブラブなのはいいけど、私がいることわすれてない?」

そんな俺たちを呆れた眼差しで眺める阿部さん。


「菜穂、松風くんがいじめる。」

「うん、惚気ないで。」

「えぇ!真剣に困ってんだけど!」


阿部さんの返しに、目を点にして驚いた顔をする佐々木さんに思わず笑いそうになりながらも、再び攻める。

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