without you
34 (久遠純世視点)
これはまさか・・・。
今のこいつの目つきのことを、いわゆる「目がすわってる」と言うんじゃ・・・。

てことは、もしかして・・・いや、もしかしなくても、こいつ酔ってんじゃねえか!

「社長」
「ぁぃ」
「これ」と木戸は言うと、俺のネクタイを持っている右手を、少しだけグイと引っ張った。

おかげで木戸のすわった目が、酔った顔、いや、肩までもっと―――ギリギリと言える程―――俺に近づいた。

やめろ木戸ーっ!
それ以上近づくのはやばいって!

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