without you
番外~同棲突入~編
久遠純世さんは、今年38歳。私より5つ年上だ。
私が勤めている「A-spade」他、数社を経営する実業家という肩書を持っている他、ご家族で経営されている高級スーパーマーケット「QUON」の顧問も、本人曰く「時々やってる」。
イベントの企画・運営や、健康食品の販売等を取り仕切ったり、大学講師をしたり。
企業での講演依頼も後を絶たない。
それだけ久遠社長は人気がある。
だけど社長は、自分自身を売り込むような宣伝活動をしていない。
会社のホームページは作っているし、その中に「社長・久遠純正」の紹介は、簡単にしているけど(他の社員も数名)、ブログは書いていないし、FBやインスタは、アカウントすら設けていない。
海外にも店舗がある「QUON」の関係者であり、母方の祖母はアメリカ人で外交官の家系。
だから政治家とも交流があるし、芸能界や、「著名」「有名」と言われる世界中の人たちとも、親交が厚い。
久遠社長が、母国語である日本語はもちろん、英語も堪能で、他にもドイツ語、フランス語、イタリア語、広東語、と計6か国語を流暢に話せるのは、「海外生活が長かった」という理由より、むしろそういう方たちとのネットワークを、世界中に張り巡らせているからではないかと、私は思っている。
つまり、久遠純世さんは、「セレブリティ」と言われる世界に属する人、なのだ。
・・・本人は、「久遠くらいの家はプチセレブだよ」と言ってるけど。

軽く。

< 608 / 636 >

この作品をシェア

pagetop