夢見のさだめ
恥ずかしいけど、隠す事じゃないもんね。



「実はさ、好きな人が__」

「ランスロット王子でしょ?」



恥ずかしくて、モゴモゴ話す私の声を、ジーナはスパッと遮った。


それも平然と。



「何驚いた顔してんのよ。 エヴァは口に出さなかったけど、それ前提で話しはしてたじゃないの」



いや、まぁ……確かにそうだけどさ、勇気出して言おうと思ったのに……。



「エヴァがその事を言おうとしてくれたのは、すっごく嬉しいけどね」

「ジーナ……」

「最初はドミニク王子かな?って思ったんだけど、舞踏会で一緒に居るところ見て、ないなと思った」



さすが幼馴染。


私の事をよく理解してくれてる。



「気持ち、伝えないの?」



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