ゼロの相棒《番外編》
……ロイは何も悪くない。
カトレアを、ロイにとられたとしても……。
って……!
“とられる”っていうか、元々カトレアは俺のものじゃないし。
でも、あいつは俺とカトレアのことを昔からずっと応援してくれていたわけで……。
「………ったくよー………!!!」
俺は、わしゃわしゃ、と髪の毛を掻きあげた。
なんでこんなに混乱してるんだ、俺は!
ロイにカミングアウトされたからか?
カトレアに久しぶりに会ったからか?
長年の誤解を解けて、気持ちが緩んでるからなのか?
…………いや。
………違う。
俺は、焦ってるんだ。
モヤモヤしてるんだ。
好きな女が………
他人のものになってしまうことに。
俺は、大きく息を吐いて
そして、目の前の指輪の箱を見つめた。