ゼロの相棒《番外編》

カトレアが、首を傾げて俺を見る。


あの日。

言おうとしたこと。


……今こそ、伝えるんだ。


俺は、カトレアの手を握ったまま
はっ、と息を吐いて、言った。



「……カトレア。

ずっと……ずっと言おうと決めてたんだ。」



どきん、と心臓が鳴る。


カトレアは、俺をまっすぐ見つめた。



「なんて言おうか、考えてたんだけど…
さっき転んで全部忘れたから、単刀直入に言うな。


───俺、カトレアのこと、好きだ。」



その時、カチカチと時を刻んでいた時計が、ぴたり、と止まったような気がした。

そして、俺とカトレアの間にあった“六年”が、すっ、と溶けて消えたように思えたんだ。

俺の告白に、カトレアは、目をぱちぱちさせて、こっちを見る。


俺は、そんな彼女を見て、にっ!と笑った。



「………やっと、言えた。」



その瞬間、カトレアの瞳から、ぼろぼろ涙が溢れた。



………!


…え?


え?!な…何でだ?!

そんなに嫌だったか?!


< 226 / 357 >

この作品をシェア

pagetop