ゼロの相棒《番外編》
「今日……遺跡で、ブラッドさんが、“無事でよかった”って、言ってくれたでしょう?
私もそう。
ブラッドさんが無事なら、それでいいの。」
にこっ、と微笑んだカトレアを見て、俺は心の奥から、たくさんの感情が溢れてきた。
“お前…本当に理性的だよな。
いつまで自分の気持ちに蓋しとくつもりなんだ?”
ロイの言葉が、頭の中でこだまする。
俺は、静かに目をつぶって
そして、ゆっくりと開いた。
そして、ぎゅっ、とカトレアの手を握る。
カトレアが、驚いた顔で俺を見る。
俺は、長い沈黙の後、口を開いた。
「…六年前……。
カトレアを一人、カフェで待たせたこと…。本当に悪いと思ってる。」
カトレアは、小さく首を横に振りながら、黙って俺の言葉を聞いている。
「……あの日、都市に行く前。
カトレアをこのカフェに呼んだのは、カトレアに伝えたいことがあったからなんだ。」