“Please don't disappear, love.”
……その後、先生も私も無言だった。



ズルイよ、先生は…。



何にも言ってくれないなんて…。



モヤモヤしてる。



気持ちを伝えた事に後悔はしていないけれど、望みがないなら、いっその事、振ってほしかったよ。



無言で問題集を解いた。



絶対に間違えないつもりで、意地になって。



先生なんか居なくたって大丈夫なんだから。



まだ目が涙で滲むけど、平気。



お母さんが帰ってきたら、『家庭教師いらない』って言おう。



こんな気持ちのまま、先生に毎週、会いたくない。



答えてくれないなら、会わない方がいい。



先生と同じ大学に入りたかったけど、そんなのもう辞めた。



他にも良い大学はある。



先生なんか、どうだって良い。



先生なんか…



先生なんか……







大嫌いになりたい。







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