怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】


同棲じゃないならわからないじゃないとツッコまれても


「すっごい近くに引っ越してきたんです」

笑って答えている。


約束を素直に守るのを不自然に思われないのは、芹沢の性格をみんながわかっているからだろう。


時々チラッと俺の方を向くから

ひとつ小さく頷いてやると

「遊びも仕事も恋も全力投球、全部本気でやってます」

「あははは」

同僚たちからは笑い声。


「ほら、仕事!」


このあたりで止めてやった。


「芹沢、全力投球の仕事頼むな」

「はい」


瑛太、お前はここにいなくても、ここにいると思わせるやつだよな。

俺はお前があのメガネをかける日がそう遠くない気がしてすげぇ楽しみだ。

< 142 / 241 >

この作品をシェア

pagetop