怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
温泉行の当日は、朝7時集合。
じゃんけんで運転する人を決めようなんていう美祈の発言を誰1人として聞く耳もたない。
楽しむどころじゃねぇと思うもの2名。
運転する気のないもの1名。
ドアを開け瑛太が運転席に座れば美祈が助手席。
後ろのシートに柊哉とマコが座った。
コンビニで買い物を済ませると高速に上がり車は軽快に走り出した。
「朝食作らなくてごめんね」
「いらねぇよ。コンビニで十分」
サンドイッチを食べている運転席と助手席からの会話。
チラッとお互いの手を見て
「ウメねぇ」
「コブかい」
パリパリと音をたてておにぎりを食べている後部座席。
コーヒーのプルタブを開けてもらう運転している瑛太。
ロッキー犬が持つペットボトルの蓋を片手で開ける俺。
俺が持つペットボトルをおにぎりを口に咥えてあけるロッキー犬。
ここでもそれなりの分担作業。
渋滞もなく目的地につくと
キャッキャッと喜び2人で駆け出して行った美祈とマコを見ながら
「俺らの存在を完全に忘れてねぇか」
「お前、やっぱ愛されてねぇな」
「ガーンッ」
「お前を愛してるのは俺だけだ」
ここに来てもどうでもいい会話。