第二秘書は恋に盲目
このまま放って帰って、千歳の身に何かあったら俺は聡さんに顔向けできなくなるか…。

周囲の男共の視線になんか全く気付かない千歳にもどかしく思いながら、再び起こしにかかる。

「こんな所で寝てんじゃねーよ。帰るぞ。
さっさと起きろ」

…反応なし。


「てめー、いい加減にしろよ。
こんな所誰かに見られた時点で大問題だろーが。
こうなることは薄々勘づいてたけど、さっそく迷惑かけてんじゃねーよ」

あれから暫くしても起きようとしない千歳にしびれをきらした俺は、背中に担いで店を出た。
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