第二秘書は恋に盲目
ついこの前までは客室担当として働いていたけど、3年間私が担当したのは一般客室のみで、セレブなんて見たことがない。

ホテルの奥へと進んだ私は、関係者専用のエレベーターに乗り込み、最上階のボタンを押す。
これはお客さん用のエレベーターにはついてないボタンで、最上階にあるものというのは何を隠そう社長室だ。

入社4年目。今日から私は新しい一歩を踏み出すこととなった。

光栄にも社長秘書として働けることになったんだ。何がなんでも優秀な秘書に為ってやる!

頬をパシパシ叩いて気合いを入れてから、事前に言われていた場所の扉を開く。
< 3 / 334 >

この作品をシェア

pagetop