第二秘書は恋に盲目
「実は、心のどっかで千歳のことライバルみたいに思ってんだ。
仕事に対して馬鹿みたいに真っ直ぐな千歳が好きで、ずっと見てたくて、でも負けたくなくて。

…一緒にいて幸せなのは俺も同じだ」

ライバルだなんて。

認められたような嬉しさが込み上げてきて、泣き声まで漏れてしまう。

「なぁ、千歳。

結婚を前提に、俺と付き合ってくれ」

「よろしく、お、お願いします」

泣きすぎて声が震えていたけど、この溢れる好きという気持ちと感謝の気持ちを伝えたくて、精一杯の返事をした。

そんな私を見て孝宏さんは、くすりと笑った。けど、いつもと違って目元がウルッとしてるように見えた。

ただ、それは涙だったのか、私の見間違いだったのかはわからない。もう一度確認しようとしたけどできなかった。理由は…。

「千歳」

甘く大人な声で名前を呼ばれて、私はゆっくりと目を瞑ったから。
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