第二秘書は恋に盲目
「わかってるのか?
故意ではないとはいえ、お前は下河さんにクビを狙われてたんだぞ。
そんな奴に同情する必要はない」

確かにそうだけど…。
社長にも槇島さんにも、人の心が無いように見える。
だけど、それが2人の共通点なら、それがこのホテルで上に行く条件なのかもしれない訳で。
真似するべきなのかもしれない…。

「宇賀社長に連絡したんだろ?あの人の出した交換条件にはどう対処した?」

「それは…、えっとですね…。
ちょっとあのファイルを参考に…」

「あのブラックファイルを使ったのか。
笠原も、秘書としての働き方を覚えてきたみたいだな」

褒められた…、それとも嫌味だろうか。
私は、この2人を目指して良い気がしない…。
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