さくら
「な?これでよかっただろ?」
「おう!優生まじありがと!」
「これぐらい任せとけー。てかあいつ一緒にさくら見に行こうとか頭いかれてんなー」

「なんて言われたのー?」

席に戻ると早速みなみたちが聞いてきた。

「一緒にさくら見に行こうとか言われたー」
「でも俺がはっきり言ってやったからもう平気!」
「おおーさすが優生!それにしてもあの女まじできもいねー」
「んなー!あ、真子、ちょっと来て」
「ん、なにー?」

そう言って優生と真子が席を立った。
え、まさかあいつ…。

「おいおいおい待てよ優生」

小さく優生に耳打ちする。

「おまえほんとに変なこと言うなよ!」
「言わない言わない大丈夫」

そう言って優生と真子は教室を出て行った。

「みなみー」

教室のドアのところで1組の工藤がみなみを呼んでいる。
みなみも教室を出て行った。
結局残ったのは俺と暁丈。
2人になってする話題といえば…。

「最近順調か?暁丈」
「またそれかよ。2人になったらいつもそれだよな」
「だって気になんだもん。てかお前いつからだよ、みなみのこと好きなの。保育園のときからだろ?いい加減告れよなー」
「長い付き合いだから余計言いにくいんだよ」
「まあなー。でもみなみもお前のこと好きだと思うけどなー。だっていっつも絡んでんじゃん」
「それはあくまで推測だろ?違って振られたら絶対気まずくなんじゃん。そうなるよりは今のままのほうがいいかななんて…」
「要は告白の返事わかんないと告りたくないってことか?」
「ん…まあ」
「男らしくねえなー。あ、じゃあ真子に聞いといてもらうか?」
「真子に?何を?」
「みなみがお前のことどう思ってるかだよ」
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