Butterfly
「でも、キミに嘘をついていたのは紛れもない事実なんだ。今話したことは、あくまでも憶測にすぎない。

あいつが薬物を売り買いしてたのは事実だし、キミには、これから渡すつもりでいた可能性だって否定できない。

とにかく、この結果だけで貴見を信用しない方がいい」

「・・・はい・・・・・・」

咲良が、迷いながらも頷いた。


(本当は、どうだったのかな・・・)


悠翔さんの、本当の気持ち。

咲良のことは、本気で好きで大切に思っていたのだろうか。

けれどそれなら、なぜ嘘をついて咲良からお金を受け取ったりなどしたのだろうか。


(もう、悠翔さんに聞かないかぎり・・・ううん、聞いてもきっと本当のことは教えてくれない気がするな・・・)


騙されていたことがわかった今も、咲良は、まだ悠翔さんのことが好きなのだろうか。

確認するのもためらわれるけど、とにかく、これ以上咲良が傷つかないでほしいと思った。

「悠翔さんは、今何をしてますか?」

咲良が問う。すると龍平さんが「ああ」と言って市谷さんの代わりに述べた。

「とりあえず刑務所にいる。貴見や可月のバックには、結構おっきな組織が絡んでるっぽいんだよね。

これから時間をかけてゆっくり調べていかないと」

「・・・そうですか・・・」

「会いたい?」

「え・・・」
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