Butterfly
それでも、周りの力を借りながら、私たちはきちんと未来に進んでいけた。


(咲良には、次はちゃんと幸せな恋愛をしてほしいな・・・)


合コンで、そんな彼と出会うかどうかはわからないけど。

咲良の次の恋人は、優しくて誠実な人がいいなと思った。

「よし。じゃあ今日早速蒼佑さんに報告しよう」

私が意気込むと、咲良に「デート?」と尋ねられた。

「うん。今日はお休みなんだって。大学が終わったら迎えに来てくれるんだ」

「そっか。じゃあ・・・楽しみだね」

「うん」


(今日こそ・・・言えるかな)


私の胸の、痣のこと。

言おうと決めていたけれど、あれから、デートはいつも彼の仕事の合間だった。

ゆっくりと向き合って、話せるような時間はなくて、ずっと心に留めていた。


(でも今日は、金曜日だから私も遅くなっても平気だし)


話せるかな。

ちゃんと、話せたらいいな。

もちろんとても怖いけど、彼にきちんと伝えたい。

そんな想いで、デートの時間を待っていた。







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