Butterfly
「本当だよ。なんか・・・シャキッとしててかっこいい」

「えっ!?」

蒼佑さんが、私を離してベッドからぴょんと飛び降りた。

そしてかっこつけるようにシャツの襟をピンと直したその後に、額をかいて彼は言う。

「えっと・・・そう思う?」

「うん。かっこいいよ。スーツだし、キリッとしていて」

「・・・そうかな」

「うん」

「・・・そ、そっか」

嬉しさが隠せない様子で、蒼佑さんが「へへっ」と笑った。

「じゃあ、がんばるよ!千穂ちゃん、途中まで一緒に行こう。送る」

「うん。ありがとう」

二人で笑った。

昨日の夜もとても幸せだったけど、今朝もとっても幸せだ。

それから、お互いに大急ぎで支度を済ませ、一緒に家を出発した。






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