Butterfly
可月森次郎。

この人は、私が昔好きだった、初めて付き合った彼だった。

4年の月日がたっているけど、印象はほぼ変わっていない。



あれは、私が高校二年の夏のこと。

初めてアルバイトをしたファーストフード店で、当時大学生の彼と出会った。

彼はそこで長くバイトを続けていて、バイト仲間の間では、リーダーのような存在だった。

そんなある日。

仲間内で、私が仲のいい女の子と、可月さんが仲のいい男性が恋人関係になったんだ。

そして、自然に流れるように、可月さんが私に言った。

『オレたちも、付き合おうか』

彼が私を好きだったのか、それとも、ただなんとなく、仲間内でカップルが出来たからっていう軽く単純なノリなのか。

恋愛経験のない私には、全くわからなかったけど。

私は可月さんに心秘かに憧れていたから、その言葉は、とてもとても嬉しかった。

有名大学に通う、リーダー格の優しいバイトのお兄さん。

背が高くて爽やかで、テニスをやっていたんだっけ。

その頃の私は、恋に恋する年頃で、可月さんの全てにとにかくとても憧れていた。
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