Butterfly
それからは、それまで以上に痣が見えないように気を付けて。
そして、必要以上に男子と関わらないように、注意を払って生きてきた。
だけど。
男性が苦手な気持ちと恋愛に憧れる気持ちは、私の中では別物で、心の中で共存していた。
(だから、可月さんに『付き合おう』って言われた時には、本当に嬉しかったな・・・)
ドラマのような恋愛に、少女漫画のようなヒーローに、私はひそかに憧れていた。
そしてそんなヒーローに、可月さんを重ね合わせた。
年上で優しくて大人で・・・あの時の男の子たちのように、私を傷つけたりしない。
あの時の私はそう思って、可月さんに、憧れと大きな期待をもっていた。
(だけど・・・)
「千穂」
名前を呼ばれ、私ははっと意識を戻した。
現実の、薄暗闇に包まれた世界。
今私が立っているのは、初めて訪れたホストクラブだ。
「どうした?昔のことでも思い出してた?」
「!」
目の前で笑う可月さんの顔を見て、私は眩暈がしそうにクラクラとした。
「・・・こっち」
ふっと笑うと、可月さんは私の腕を引っ張って、店の奥へと連れて行く。
心臓が、気持ちが悪くなりそうなほど大きく脈打っている。
彼に抗う力も、判断力も、今は皆無の状態だ。
そして、必要以上に男子と関わらないように、注意を払って生きてきた。
だけど。
男性が苦手な気持ちと恋愛に憧れる気持ちは、私の中では別物で、心の中で共存していた。
(だから、可月さんに『付き合おう』って言われた時には、本当に嬉しかったな・・・)
ドラマのような恋愛に、少女漫画のようなヒーローに、私はひそかに憧れていた。
そしてそんなヒーローに、可月さんを重ね合わせた。
年上で優しくて大人で・・・あの時の男の子たちのように、私を傷つけたりしない。
あの時の私はそう思って、可月さんに、憧れと大きな期待をもっていた。
(だけど・・・)
「千穂」
名前を呼ばれ、私ははっと意識を戻した。
現実の、薄暗闇に包まれた世界。
今私が立っているのは、初めて訪れたホストクラブだ。
「どうした?昔のことでも思い出してた?」
「!」
目の前で笑う可月さんの顔を見て、私は眩暈がしそうにクラクラとした。
「・・・こっち」
ふっと笑うと、可月さんは私の腕を引っ張って、店の奥へと連れて行く。
心臓が、気持ちが悪くなりそうなほど大きく脈打っている。
彼に抗う力も、判断力も、今は皆無の状態だ。