Butterfly
「!?」


(違法薬物・・・!?)


驚いて、可月さんを見上げると、彼はチッと小さく舌打ちをした。

「・・・なに言ってるんですか。意味がわかりませんよ」

「そう?あなたのカバンから、こんなモノが出てきたんだけど」

女性警官は、手のひらを広げて白い薬の粒を見せた。

すると可月さんは突然血相を変えて、「はあ!?」と言って声を荒げた。

「なに勝手に見てんだよっ・・・!」

「だって、カバンからコロコロって自然に転がってきたんだもの」

「そんなことあるわけないだろ・・・!」

「事実だからしょうがないでしょ。ちゃんとしまってないのが悪いのよ」

「ツメが甘いわね」と女性警官が吐き捨てる。

「それに、意味がわからないとか言っていながら、随分焦ってるじゃない。これ、風邪薬じゃないんだ?」

「・・・っ!」

可月さんが、悔しそうにぐっと言葉を飲み込んだ。

女性警官はフフンと笑い、勝ち誇ったような顔をした。

「・・・まあ、調べればわかることだし。それに、これだけじゃないからね?

今日までにいろいろ調べてちゃんとウラもとってあるの。ほら、逮捕状も持っているから」

彼に差し出された白い紙。

可月さんがはっとしたように息をのむ。
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