Butterfly
「あ、あれは・・・違います」

「何が違うの?じゃあ、違うってことを証明してよ」

「それは・・・っ」

「大丈夫よ。佐渡くんと岡本くんには部屋を出ていってもらうから。女同士だもの。なにもなければ、見せれないってことないわよね?」

「・・・いえ、あの・・・でも・・・」

「なに?逆に『岡本くんならいい』とか、ヘンなこと言いださないでよね。

二人きりにさせたら、あなたが彼を丸め込みそうだし・・・。それに、男性刑事に頼むなんて、私がセクハラとパワハラを行使したみたいになるじゃない」

津島さんが、不機嫌そうに呟いた。

私はただただ戸惑って、どうしていいかわからなかった。

「いくら可月がホストでも、ただのお客さんの胸に手を入れたりなんてしないでしょう。

あなたは可月の恋人で、クスリを彼から受け取っている。そしてあなたの胸の中には、受け取ったクスリが隠されている。・・・違う?」

「そんな!!違います・・・!!」

「じゃあなんでそんなに隠すの?」

「・・・っそれは」
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