ショコラlove 短編集1完結
ガサカサガサ
やばい。誰か来た。
そんなことを思っている間に男子生徒がこっちにきた。
チョコを隠す間もなく。
「あっ、真琴ちゃんだ。」
「はい?」
「あっゴメン。俺、夏樹(なつき)。」
女の子みたいな名前。それに顔もどちらかと言うと可愛らしくて学校でも人気、私とは真逆かな。
てそんなことより。
「なんで?なんで私の名前しってるの?」
「そりゃ真琴ちゃん有名だもん。」
私有名なんだ。ん?そんなわけない。
この人の妄想かな。うん。妄想。
「チョコって意外だね。甘いの嫌いそう。」
そーいやバレてたんだ。ここも使えないか。
「うん。意外なのしってる。可愛い系じゃないから甘いのとか似合わないし。だからここで食べてたの。」
私はなにをベラベラ喋ってるんだろ。
初対面のかわいいイケメンさんに、こんなこと言って引かれた。
ていうか、なんで落ち込んでんだろ。
相手がイケメンだから?学校の人気ものだから?
違うなんかしっくり来ない。
1人でもんもんと考えていると、突然の言葉に理解できなかった。