社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
成瀬が……私を好き?

すごくシンプルな告白の言葉なのに、それを理解するのに時間がかかる。

目を見開いて、ただただ驚くばかりの私に成瀬が言葉を続ける。

「お前が女じゃなかったら、こういうこと出来ないだろう?」

成瀬の長い指が、私の頬をゆっくりと撫でた。

その手は、そのまま私の項へと回されて、より成瀬の近くに引き寄せられた。

「え……ちょっと、んっ——」

唇にあったかいものが触れる。それは間違いなく成瀬の唇だった。

食むように続くキスが、私の体温を一気に上昇させた。心臓は痛いくらいに音をたてていたし、脳内はパニックだ。

けれど……抵抗しようなんて一ミリも思いつかなかった。

気がつけば私は、成瀬の背中に自分の手を回してしっかりと抱きしめていた。

唇が離れ至近距離でお互いの顔を見つめ合う。

「私も、成瀬が……好き」

気がつけば口が勝手に、彼への思いをこぼしていた。

まるでそれまで、成瀬の前で抑えつけていた感情が溢れだしたかのようだった。

私の告白を聞いた成瀬の口角がキュッと上がり、表情から喜びが伝わってくる。そのやわからい笑顔を見て私は改めて思った。

やっぱり成瀬が好きだと。

成瀬が笑顔のまま、顔を傾けてもう一度私に唇を寄せた。

私もゆっくりと目を閉じて、彼の甘い口づけに応えたのだった。

どれくらいそうしていたのか、わからない。成瀬の唇が私から離れていったときには私の息は上がっていた。
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