今夜、君にラブロマンスをささげよう。
みんなにロップちゃんの存在を知られちゃうじゃないっ!!
「碧さんっ!!」
慌てたわたしはロップちゃんの声を掻(か)き消すよう、大声を出した。
しかも、志月先輩の名字じゃなくて名前を呼んで。
恥ずかしいけれど、でも今はそれどころじゃない。
ロップちゃんの一大事だ。
「えっ? あれ、七瀬さん?」
わたしに気づいてくれた志月先輩は、わたしからの聞き慣れない名前呼びに気がついた。
目を瞬(しばたた)かせ、驚(おどろ)いている。