本を片手にあなたと恋を
「あのときは、名前も知らなかったけど。」
「あ、私、名乗りもしてなかったんだね。というか、委員会でも名乗ってないよね。」
うわぁ、ダメダメだぁ、私。
「今さらですが、佐々木 美桜です。よろしくお願い致します。」
そう言って、深々と頭を下げると拓海は
「いやいや、知ってるからね。察したし、名前は。」
と本気で止めに入ったので、今度は美桜が慌てる。
「知ってるのは分かってるよ?分かってるけど、一応?何というかマナーとしてみたいな?」
今度は、拓海はぷはっと吹いた。