一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》


蓮の顔が近づいて、鼻先がぶつかる距離で止まる。


「…愛してる…夢月」

「愛してる…蓮…」


そう愛を交わしてから、唇が触れ合った。



マリアに祝福されて、こうして口づけを交わす…。左手にはめられた二人のシルバーリング…がキラキラと輝く。


これは全て幸せの証。祝福の証。あなたと出会えた事…これは運命だったのかもしれないね…。


リングの内側に刻まれた、『eternal heart』の文字。二人が望んだ未来、二人が望む結末…。


意味は………『永遠の愛』。


「これは、予行練習だ」

「え……?」

「何もかも終わったら、お前と結婚するからな」



そして、蓮はあたしに、死ねない約束をくれた。絶対に叶えたい、希望をくれたのだ。


まだ見えない先の未来に、どうか、あたしたちが笑っていられますように、そう、強く願った。








< 152 / 181 >

この作品をシェア

pagetop