社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
彼を見送った後、大きく伸びをする。

言い訳ばかりして抑えていた自分の気持ちを、認めたことでこんなに気持ちが楽になるとは思ってもみなかった。

そしてこわばった私の心をほぐしてくれたのは、やっぱり彼——若林くんだった。

若林くんのおかげで、合田さんが未提出だった資料は、きちんとした形で私のメールに届いていた。

ただの仕事のメールだ。それに差出人は合田さん。けれど、その資料は若林くんが時間のない中、私のためを思って作成してくれたものだ。

そう思うと、いつもと同じ仕事も楽しく感じられた。

その日、早めに仕事を終えた私は、久しぶりに明るい気持ちで家路についた。

足元の落ち葉を見ながら、秋の深まりを感じる。

十一月に入って、随分寒くなった。今年は比較的あったかいけれど、薄手のステンカラーコートは、もうすぐ着られなくなりそうだ。

ずっとふさぎ込んでいた反動なのか、今日はなにをしても楽しく感じた。

このまま帰るなんて、もったいない。

私はフラッと、駅前にある百貨店へと足を向けた。

ついこの間までは、ハロウィンの飾りつけがされていたのに、百貨店内はすでにクリスマスムード一色だ。
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