仲間ってなんだろう
「すいません。半分不可抗力っていうか……沙羅を芸能界に留めるには、それしか方法がないと思ったんですよ。」
「まあ、そんなことだろうと思ったけどな。」
しばらく2人の間に沈黙が続いた。
駅に向かって歩く2人の足音だけが辺りに響いた。
その沈黙を破ったのは仁だった。
「まだドラマの撮影中だった時にさ、美那ちゃんに言われたんだよね。」
「美那さん?なんて言われたんです?」
正樹の声に仁は少し首を傾げた。
「『なんであなた達は他人の沙羅をそこまで支えられるのか』ってさ。
俺もはっきり答えられなかったよ。何でだろうな。」
「妹みたいなものだからでしょ。」
「うん。一応そう答えておいたんだけどな……」
仁はため息をついて正樹を見た。
「やっぱりお前達お似合いだと思うんだけどなぁ。
付き合ったりしないの?年の差っていっても10もないだろ?どうにかなるって。」
「やめて下さいよ先輩!」
正樹はブンブンと首を振ったがその顔は真っ赤だった。
「ありえませんって。」
「えぇ~」
仁がケラケラ笑う声が響いた。
「お前も結婚しろよ。いいもんだぜ。」