年下わんこに要注意



「どうやって相手探すの?」

「………ゔ。」

痛いところをついてくる。


「いつ現れるか分からない男より、目の前にいる俺の方が良くない?」

「……えっと……。」

「それでも俺とは結婚は無理ってゆいちゃんが思ったなら諦めてあげる。だからまずは練習相手。予行練習だと思ってさ。いいでしょ?」



確かに私からすれば、一晩だけでもイケメンにお相手してもらって久しぶりにお肌ツヤツヤのピカピカだ。


彼が言うように、いつ現れるか分からない人を待つだけなのも辛いし、もしかしたら結婚出来ないままかもしれない。


どうせすぐに飽きるんだろうし、少しくらいイケメンを遠慮なく眺める事が出来る機会を提案してもらえているのだから、お言葉に甘えて有難く頂いてもバチは当たらないだろう。


そんな自分に都合のいい考えが浮かんだくらいで、彼は「じゃあ今日はまずデートしよっか」と提してきた。


デートくらいならいいか。

いきなりハードルをさげられると頷いてしまった私はのちのち後悔することになるのだった。









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