君に遺された恋
少しの間をおいて、レグルス様の慌てた声が聞こえた。


「すぐ支度する!!」


私が掃除した部屋で、私が選んだ服を着て、
私では無い他の女の子に微笑むレグルス様。



「嫌だ…」

思わず小さく声が漏れる。



そこへミラがやってくる声が聞こえた。
彼女はお喋りで、遠くの廊下を歩いていても声が聞こえる。


するとミラに付き添って来た門番が、私を見つけるなり声をかけてきた。

「アル、そこに居たのか、ちょうどいい。
ミラ様がレグルス様とお約束があるそうなんだが取り次いでくれないか?」

門番がミラを私に引き渡して、さっさと立ち去ろうとする。

ミラのおしゃべりにはよほどウンザリしてるらしい。
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