強引同期と偽装結婚することになりました
「・・・5000円。たった、これだけ?そうだ、確か、先週末にお給料が入ったはず。で今日下ろしたから確かここに明細が・・・」
見て、絶句した。小銭しかない。なんで?だって入ったばかり。今月は18万で彼との共同貯金、家賃、光熱費。そうだ、カードの引き落としがあった。先月は、浩の誕生日で浩が欲しがっていた時計とカバンをプレゼントしたんだった。
「ありがとう、葵ちゃん。大切に使うね。それともう、結婚するんだし。僕が養っていくんだから葵ちゃんの給料は結婚資金にしようよ」
昨日までの甘い思い出が一気に崩れて行く。
「何が、結婚資金よ。嘘ばっかり。うそつき!」
自分の回りにあるものを全部、投げる。リモコン、ティッシュボックス、読みかけの雑誌も、彼からもらった指輪も。
「婚約指輪はもっといいものを買いに行くからとりあえずはこれね」
今、思えばこの指輪だって私のお金で買ったものかもしれないってことじゃない。何よ、何よこんなもの。
あーっ!半狂乱で自暴自棄になって誰も止める人がいないことをいいことに大泣きして物を投げ続けた。
私が、彼氏である末高浩と出会ったのはその名の通り、街コン。一人参加でも可能という文字で決めた。
というのも単身神戸から出てきて、早2年というのにあまり親しい友人も出来ず、この街にも打ち解けられずにいた。
だからせめて友人ができればいいと思いつつ、意を決して参加した街コン。
そこで浩は一人参加の私に積極的に話しかけてくれた。そして、あっという間に私たちは付き合うことになった。
見て、絶句した。小銭しかない。なんで?だって入ったばかり。今月は18万で彼との共同貯金、家賃、光熱費。そうだ、カードの引き落としがあった。先月は、浩の誕生日で浩が欲しがっていた時計とカバンをプレゼントしたんだった。
「ありがとう、葵ちゃん。大切に使うね。それともう、結婚するんだし。僕が養っていくんだから葵ちゃんの給料は結婚資金にしようよ」
昨日までの甘い思い出が一気に崩れて行く。
「何が、結婚資金よ。嘘ばっかり。うそつき!」
自分の回りにあるものを全部、投げる。リモコン、ティッシュボックス、読みかけの雑誌も、彼からもらった指輪も。
「婚約指輪はもっといいものを買いに行くからとりあえずはこれね」
今、思えばこの指輪だって私のお金で買ったものかもしれないってことじゃない。何よ、何よこんなもの。
あーっ!半狂乱で自暴自棄になって誰も止める人がいないことをいいことに大泣きして物を投げ続けた。
私が、彼氏である末高浩と出会ったのはその名の通り、街コン。一人参加でも可能という文字で決めた。
というのも単身神戸から出てきて、早2年というのにあまり親しい友人も出来ず、この街にも打ち解けられずにいた。
だからせめて友人ができればいいと思いつつ、意を決して参加した街コン。
そこで浩は一人参加の私に積極的に話しかけてくれた。そして、あっという間に私たちは付き合うことになった。