陽だまりのなかの僕ら
「・・・え?」
私が
おうちゃんに
恋してる?
え?
「いやいや待って待って待って待って待って!!!!待ってよ藍実!!なんで?!どういった経路で、藍実の思考回路で、そうなるの?!おかしいって!!」
私は真っ赤になってそれを全力で否定した。
ありえない。
私がおうちゃんに恋するなんて。
おうちゃんも絶対に迷惑だし、生まれてこの方、そんな感情を抱いたことだって微塵もない、はず。
「あるはず・・・ないよ・・・」
涙目になっていた。
だって、今まで謎だったおうちゃんへの不思議な感情が、恋だとわかってしまったのだから。
違う、恋じゃない。違う。
いくらそう思っても、頭の中のピースはパチパチとはめられて。
なんであの時そう思ったのか、という疑問が埋められていく。
「・・・はあ。じゃあ、もう一回言うわよ。」
「い、言わなくていいって・・・」
あんたは、桜輔に、恋してる。