陽だまりのなかの僕ら
「ありえないよ、そう、ありえないから・・・」
・・
藍実は、あの言葉を言い終わると、そのままぱたりと眠ってしまった。
そして私は、頭を冷やすために、洗面所へ来ている。
すっかり目が覚めてしまった。
どうしよう。私、おうちゃんが好きなんだ。
だから、あの時も、あの時も、・・・。
あれは全部、やきもちだったんだ。
ああ、私ったら馬鹿みたい。
おうちゃんが、私みたいなのを好きになってくれるはずもないのに。
やっぱり私の心は汚れてる。こんな余分なことしか考えられないなんて。
そう思いながら、水道から水を出し、顔を洗った。
「・・・そういえば、明日は休みだっけ・・・」
ふとそんなことを、思い出す。
あれ、じゃあ、藍実の委員会の集まりって、嘘じゃない・・・?
ああ、騙されちゃった。
今日は、一日がすごく長かった。
時計を見ると、もう1時をまわっている。