ぼっちでも


今更この家に帰って来ても仕方ない。そう思うところもあるんだけど、でも、もうなんだか今住んでる家に帰るのも気が重い。

どうせあの家に帰って私は一人。二人で暮らして居たって私はずーっと一人ぼっちだ。ろくに顔すら会わせない日々。会話だって殆どない。

そんな家に帰るのは、今の私にはちょっと辛すぎる。ネガティブになり過ぎているのだ。

でも、仕方ないよね。一人ぼっちは事実なんだし。
出来れば今住んでいる家では一人ぼっちになりたくない。この家でも一人ぼっちって思いたくない。

一人ぼっちは実家だけで十分だよ。


◇◇◇


「あーあ、やっぱり落ち着く」


結局、今住んでいる家に帰る気が起こらず、私は実家に帰って来てしまった。

いつも通りここは誰も居らず、私は勝手に自分の部屋に上がり込みベッドに横になった。

< 25 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop